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e-Taxが超使いにくい3つの理由をソフトウェアメーカー勤務経験から解説

e-Taxが超使いにくい3つの理由をソフトウェアメーカー勤務経験から解説

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納税者
納税者
確定申告で使うe-Taxってマジで使いづらすぎる。。今の世の中でこんなに使いにくいサービスがあるとは。
ポチのすけ
ポチのすけ
ぼくも、簡単に確定申告ができると聞いたので使ってみたら、あまりのクソサービスにイライラしたので気持ちはよくわかります。

 

毎年、確定申告をしているポチのすけ(@pochinosuke1)です。

e-Taxを使おうと思ったら、あまりの使いづらさに絶望して、結局使わないという選択肢を取っています。

 

確定申告書を提出するための方法の一つとして、国税庁がアピールしているe-Taxですが、とにかく使いづらくメリットがほぼない劣悪なサービス。

国税庁のホームページには、以下のように記載されています。

 

e-Taxは、インターネットで国税に関する申告や納税、申請・届出などの手続ができるシステムです。

税務署に行かなくても、国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」で申告書を作成し、自宅からネットで提出(送信)できます。

上記の内容だけ見ると、

ポチのすけ
ポチのすけ
おっ!確定申告が自宅のパソコンから全部できるようになる!超楽じゃん!!

と思ってしまいます。

 

しかし、e-Taxの実態は、

「ネットで完結できないネットサービス」

であり、

「利用者のニーズを無視したほぼメリットゼロのサービス」

にすぎません。

さらに、2021年度分の確定申告については、提出期限前日の2022年3月14日にe-Taxの障害が起きましたね。。

確定申告書等作成コーナーへのアクセスが多くて負荷がかかったらしく、サーバーダウンしたようです。

肝心な時に使えないという、マイナスな印象を与えてしまった罪深いサービスに。。

 

本記事では、

ソフトウェアメーカー勤務の経験があるぼくが、良いサービスに大切な視点をもとに、

  • e-Taxが超使いにくい理由

について解説していきます。

 

結論から言うと、e-Taxが超使いにくい理由はすべてをネットで完結できないため。

また、

  1. 事前準備が多すぎる
  2. 利用環境の制限がある
  3. 説明が超わかりにくい

のも、超使いにくい理由。

なので、確定申告書の提出は、e-Taxを使わずにシンプルに郵送するのがベスト。

本記事後半では、e-Taxの普及について必要なことについても解説しているので、是非最後までご覧ください。

 

確定申告でe-Taxが超使いにくい3つの理由

e-Taxが超使いにくい3つの理由

確定申告でe-Taxが超使いにくい理由を一言でいうと、

「すべてをネットで完結できない。」

これに尽きます。

e-Taxが超使いにくい理由をもう少し掘り下げていくと、以下の3つになります。

  1. 事前準備が多すぎる
  2. 利用環境の制限がある
  3. 説明が超わかりにくい

 

理由①事前準備が多すぎる

事前準備が多すぎる

e-Taxが超使いにくい理由1つ目は、事前準備が多すぎること。

 

e-Taxを使うためには、ネットからサクッとできるかと思いきや、以下のような数々の準備が必要です。

  1. 電子証明書の取得
  2. 開始届出書の提出
  3. 利用者識別番号の確認
  4. 各種ソフトのインストール

 

これだけで面倒だと感じたため、使うのをやめようと思いました(笑)

一応、理解のために1つずつ見ていきましょう。

 

まず、①電子証明書の取得について

こちらは、2パターンあります。

  1. マイナンバーカードとICカードリーダーを準備
  2. IDとパスワードを発行

 

マイナンバーカードは、持っている方が増えてきているのでここでは割愛しますが、持っていない方は申請しておきましょう。

ICカードリーダーは、マイナンバーカードを読み込ませるための機械。

ICカードリーダーをパソコンにつないで、マイナンバーカードを読み込ませて電子証明書を取得します。

ちなみに、ICカードリーダーは有料(1,000台~3,000円台)。

確定申告書を提出するために、自腹でICカードリーダーを買わないといけないというハードルの高さ(笑)

2022年になって、ようやくスマホで読み取れるようになったので、少し進歩しました。

 

IDとパスワードを発行についてですが、税務署に行って本人確認をしてから、IDとパスワードを発行してもらいます。

しかし、以下2点の突っ込みどころがあります。

  1. そもそも税務署に行く必要があるのなら、紙ベースか印刷した確定申告書を持っていけば、それで確定申告書の提出が終わる
  2. 1年に1回しか使わないようなID・パスワードの管理はとても面倒(忘れてしまう可能性の方が高い)

電子証明書の取得で心折れますね(笑)

 

次に②開始届出書ですが、

電子証明書の取得の際、マイナンバーカードとICカードリーダーを準備していれば不要。

IDとパスワードを発行する場合は、ネットで提出か書面で提出する必要があります。

 

③利用者識別番号の確認については、

マイナンバーカードとICカードリーダーを準備する場合も、IDとパスワードを発行する場合も、確認する必要があります。

 

利用にあたっては、④ソフトのダウンロードやインストールが必要な場合があります。

 

ここまで長かったですが、利用するまでにこれだけやることがあるサービスだと、使う気が失せますね(笑)

 

理由②利用環境の制限がある

利用環境の制限がある

e-Taxが超使いにくい理由2つ目は、利用環境の制限があること。

 

e-Taxは利用環境に制限があり、推奨環境は以下の通り。

e-Taxの推奨環境

OSは

  • Microsoft Windows 8.1※「デスクトップモード」の場合に限ります。
  • Microsoft Windows 10
  • Microsoft Windows 11

 

ブラウザは

  • Microsoft Internet Explorer 11
  • Microsoft Edge
  • Google Chrome

 

PDF:Adobe Acrobat Reader DC

※ サポートが終了しているOS等を含め、上記以外は推奨環境外となりますので、使用できないおそれがあります。
※ WWWブラウザは32bit版をご利用ください。
※ OSについては、いずれも日本語版であることが必要です。
※ OSには、最新のサービスパック等を適用した上でご利用ください。
※ インストール・アンインストール・バージョンアップを行う際には、管理者権限が必要となります。
※ Mac OSでは利用できません。

引用:国税庁 システム利用のための環境等

 

ちなみに、推奨環境という言葉の意味について、ソフトウェアメーカー勤務経験者であるぼくの視点から解説します。

推奨環境とは、サービス提供元による動作検証済みの環境のこと。

つまり、様々なパターンで動作の検証テストを行い、問題なく動くと言い切れる環境のこと。

 

みなさんが気になる部分で言うと、推奨環境でない環境では動作しないわけではありません。

ただし、推奨環境ではない環境で動くかどうかは、サービス提供者からは答えてもらえません。

(動作検証をしていないので、ちゃんと動きますよとは答えられないため)

 

また、推奨環境ではない環境で正常に動作しない(誤作動や、意図しないフリーズなど)場合、サポートの対象外。

サービス提供者からすると、

「推奨環境以外で利用するのは利用者の勝手だけど、何かあったら自己責任でよろしく」

という、責任の切り分けになるということです。

 

本当に良いサービスを提供したい場合、世の中のニーズが高い環境でちゃんと使えることが大事。

2020年になるまで、ずっとChromeやEdgeが使えませんでしたが、スタートして20年近く経ってようやく使えるようになりましたね。

ブラウザにおいて、日本国内で利用者が一番多いChromeが長年使えなかったというのは、世の中のニーズを無視しているということ。

Chromeのシェアは55%ほどで、半数以上を占めています。

日本国内のブラウザシェアについては、こちらのウェブレッジさんの記事を参考にしました。

※ほかの記事でも結果は同じで、Chromeがダントツ1位のシェアでした。

良いサービスを提供するには世の中のニーズが高い環境で検証するのが必須ですが、世の中のニーズを完全無視するところは、さすがの行政クオリティ(笑)

 

理由③説明が超わかりにくい

説明が超わかりにくい

e-Taxが超使いにくい理由3つ目は、説明が超わかりにくいこと。

 

まず、e-Taxのトップページを見てみましょう。

e-Tax トップページ1e-Tax トップページ2e-Tax トップページ3

カラフルすぎて、どこになにがあるのかわかりにくすぎますね(笑)

ポチのすけ
ポチのすけ
目がチカチカする。。。

次に、e-Taxの事前準備として必要な情報がわかりやすい場所にないことです。

多くの方にとって、e-Taxの事前準備で調べると、下記のページにたどり着くのではないでしょうか。

e-Tax 事前準備のページ1e-Tax 事前準備のページ3

 

これだけ見ると、基本的にはWindowsが利用できるけど、Macは制限付きで使えるように見えます。

 

しかし、実はMacPCも使えるように書いているページがあります。

e-Tax 事前準備のページ 隠しページ

 

このページは普通にやってもたどり着きません。

2019年分確定申告の最新情報として出ているページからは、クリックしていってもたどり着けません。

 

ぼくも様々なサイトを確認してようやくわかった隠しページのようなものでした。

推奨環境として、MacPCが利用できるというのは、利用者にとってとても大事なことにも関わらず、

  • 国税庁のe-Taxの事前準備のページにきちんと記載していない
  • 掲載しているページも隠しページにしており、配慮がなさすぎ

なのは、サービスを提供する側としては、やってはいけない対応です。

 

これだけで、使う気が失せるので使いませんでしたが、実際に使った人の声として、

  • システム自体が使いにくい
  • どの段階まで進んだら、どのデータが保存されているのかわからない
  • ブラウザを閉じようとしたときに、アラートが出ない

など、システムとしてダメダメな声が多いです。

 

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e-Taxはなぜこんなに使いにくいのか

e-Taxはなぜこんなに使いにくいのか

 

では、2004年からサービスが開始されているのも関わらず、18年経ってもなぜe-Taxはこんなに使いにくいのでしょうか?

それは、

  • 利用する人の気持ちを全く考えていない、お役所仕事である
  • 民間サービスと違って競争相手がいないため、危機感がない

これに尽きます。

 

理由①利用する人の気持ちを全く考えていない、お役所仕事である

お役所仕事である

良いサービスを提供するためには、

  • 利用者のニーズを把握
  • サービスを購入(利用)したら、利用者が課題を解決することができる

といったような、使いやすいサービスであることが必要です。

 

ぼくはソフトウェアメーカーでの勤務を通じて、良い製品・サービスに大切なのは、

「買ってもらって終わりではなく、利用してもらって顧客の課題を解決すること」

だと常々感じていました。

 

利用者への気遣いや、使いやすさが悪いと、買ったはいいもののあまり使ってもらえないケースもあります。

  • 買い切りタイプのサービスでは、追加購入してもらえない経験をしました
  • サブスクリプションと言われる、年額や月額の定額サービスでは、サービスを更新してもらえなかったこともあります(解約されたということ)

そのため、日々どうすればより利用してもらえるのかヒアリングしたり、考えてサービスの向上に励んでいました。

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e-Taxでいうと、確定申告は面倒で大変なため、「もっとシンプルにやりたい」という声をネット上だけでもよく見かけます。

ということは、e-Taxは面倒な確定申告を簡単に済ますことができるサービスであるべき。

 

しかし、利用者の気持ちを全く考えていないとても使いにくいサービス設計になっているため、課題を解決できていません。

「とりあえずネットでできるようになればいいだろう」としか考えていないのでしょう。

 

いくらネットでできる選択肢があっても、確定申告をする人にとって、簡単に使えなければ

「e-Taxは面倒だから、郵送でよくない?」

となってしまうのも、無理はないのです。

 

理由②民間サービスと違って競争相手がいないため、危機感がない

危機感がない

e-Taxは現在、国が運営せざるを得ないサービスのため、競争相手がいません。

利用者のことを全く考えなくても15年も世の中に出ていますが、民間企業がこのレベルのサービスを出したら、あまりにも使いにくすぎて誰も使いません。

さすがは行政クオリティ(笑)

ただ、市場原理を持ち込むのは難しいので、利用者が声を上げ続けるのが近道かもしれませんね。

 

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e-Taxでメリットはあるのか

メリット

結論を先に言うと、e-Taxを使うメリットはほぼありません。

 

メリットがあるとしたら、還付までのスピードが3週間くらいとうたっていることです。

通常は1か月か1か月半くらいかかる期間と比べて早いそうです。

つまり、「e-Taxを使うことで、税金還付までの期間が1週間くらい早くなるかも!」ということがメリット(笑)

お金と時間をかけて得られるメリットがほぼないのであれば、それは普及しないですよね。

 

人によっては、e-Taxのメリットとして、

  • ネットで確定申告できる
  • 確定申告期間中は24時間受付
  • 添付書類の提出を省略できる

が、メリットと言っていますが、これはe-Taxのメリットにはなっていません。

 

ネットだけで確定申告が完結しませんし、24時間受付と言っても、実際に処理するのは郵送で受け付けても同じ。

添付書類の提出を省略できるという点についても、郵送で送るときとネットで送るときの手数は同じのため、メリットではありません。

2020年からe-Taxを使わないと青色申告の控除が65万円→55万円になります。

e-Taxを使わないと、10万円分の控除減額という個人事業主いじめということ。

ざっくりいうと、税率的には5,000円の税金負担が増えるということです。

 

100万円の所得の場合

  • 65万円控除なら、35万円に所得税5%かかって、17,500円の所得税
  • 55万円控除なら、45万円に所得税5%かかって、22,500円の所得税

 

国税庁の方々は、個人事業主いじめをする前に、ここまで使いにくいサービスなのにメリットがほぼないから普及しないという現実を見た方がいいですね。

 

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確定申告書提出のおすすめは郵送

確定申告書を提出

 

確定申告書の提出には、以下の3つの方法があります。

  1. 税務署に直接持っていき提出
  2. 税務署に郵送
  3. e-Taxで提出

 

確定申告書提出のおすすめは郵送。

理由は、一番楽でシンプルだからです。

 

税務署に行く手間もなければ、e-Taxであれこれ準備する必要もありません。

確定申告書作成ページを利用した場合、確定申告書を印刷する必要は出てきますが、多くの方にとって書類の印刷はなじみのある方法のため、慣れているというのもあります。

 

考察:e-Taxの普及に必要なこと

考察:e-Taxの普及に必要なこと

ちなみに、e-Taxの普及に必要なことが何なのかを考えてみました。

普及に必要なことは、e-taxが使いにくい3つの理由の裏返しになりますが、ネットから確定申告のすべてを完結できるようにすることです。

特に国税庁は、

  1. 事前準備が多すぎる
  2. 利用環境の制限がある
  3. 説明が超わかりにくい(UI、UXともにサービスとして最低クラス)

ということが、利用する時のハードルの高さになっていることに気づいた方がいいです。

 

簡単に利用できないサービスなら、確定申告書を印刷して郵送した方がシンプルでわかりやすいもの。

UI(ユーアイ)

・・・製品の見やすさ、わかりやすさのこと。画面の見やすさを表す言葉としてよく使われます。UXの一部でもあります。

 

UX(ユーエックス)

・・・ユーザーがサービスを利用して得られる体験のこと。画面が見やすい、文章がわかりやすい、サービスの質が高い、などが挙げられます。

 

e-Taxが使いにくい3つの理由まとめ

お話してきたことをまとめます。

e-Taxは、ネットで完結できないネットサービスであり、利用者のニーズを無視した、ほぼメリットゼロのサービス。

 

確定申告でe-Taxが使いにくい3つの理由は、以下です。

  1. 事前準備が多すぎる
  2. 利用環境の制限がある
  3. 説明が超わかりにくい(UI、UXともにサービスとして最低クラス)

 

もし、e-Taxを普及させるのなら、使いにくい3つの理由を解消していく必要があります。

そのため、現時点で確定申告書提出のおすすめは郵送になります。

 

e-Taxに限らず、良いサービスを普及させるには、利用する人の気持ちを考えてサービス設計することが大切だと思います。

どうも、ポチのすけ(@pochinosuke1)でした~

 

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